多古米とは

多古の由来
千葉県の北総台地に位置する多古町は、多古米の主産地として古くから知られております。毎年六月に行われる「あじさい祭り」で有名な栗山川が、町のほぼ中央を九十九里浜に向かって南流し、自然に恵まれた静かな農村地帯です。
町名の多古は、古文書によると多くの湖沼が散在していたところから、多湖・多胡が多古になったと伝えられております。
稲作に適した環境
多古の田んぼは、魚介類などが大量に堆積し、アミノ酸やミネラルが土壌生物の栄養源となっており、有機質が豊富に含まれた粘土質の、稲作に適した土壌となっております。
今日でも多古の田んぼにはイナゴ,ホタル,オタマジャクシ,タニシ,ドジョウ等の昆虫類・魚介類が豊富に棲息し、カモ,シラサギ,キジなど野鳥の宝庫になっております。
田植え前の多古町田園風景

田植え前の多古町田園風景

生育中コシヒカリ、6月の多古町田園風景

生育中コシヒカリ、6月の多古町田園風景

収穫前、多古米コシヒカリ

収穫前、多古米コシヒカリ

多古米の由縁
房総半島を西から九十九里に流れて太平洋に注ぐ一番北にある栗山川は北総台地の澄んだ水を集めて、町の中心部を流れていきます。
この川は今また鮭が遡る清流として知られております。
この地域の肥沃な水田地帯がある多古町で育てられたこしひかりが「多古米」であります。
こしひかりは昭和31年に登場して、昭和54年より連続して作付けがトップの 品種であることから、食味の良さを知っていただけることかと思います。
昔この多古町南玉造地区に竪穴集団住居があり、多数の居住者が長年に渡り住み続けて、農耕生活が二千年も前から続けられたと言う調査結果もあります。
「多古米」は江戸時代には徳川将軍へ献上された歴史もあり「おかずいらずの多古米」とも言われ「寿司米」としても知られております。
収穫量が限られるため「幻の米」とも呼ばれ、「幻の逸品」として多古米ファンの皆様にご賞味いただいております。
近年の多古米
昭和38年 天皇陛下献上米に選定
昭和46年 全国自主流通米品評会において食味日本一
平成 2年 日本の米作り百選
平成26年 皇室献上米に選定